バイク天国のベトナム、なぜ車ではなくバイクなのか?

街並み

ベトナムではバイクが普及していて、道路は大量のバイクが路上を埋め尽くすほどです。
今回はベトナムのバイク事情について説明します。

バイク天国になったわけ

これほどバイクが普及しているのかというとベトナムのインフラ事情によるためです。
庶民の足であるバスは通勤ラッシュに時間通りにきません。自動車もタクシーや社用車しかなく一般家庭では3%しか普及していない状況です。
自動車が普及しない理由は高すぎるから。
自動車には高い関税がかけられていて、ベトナム政府からのたくさんの手数料を上乗せしています。
理由としては渋滞問題や大気汚染を引き起こすため、ベトナム政府が操作しているからです。
日本だと150万円程度のカローラがベトナムだと400万円以上になります。そのため、ベトナムでは世界一車の高い国といわれるようになりました。

しかし、バイクでも大渋滞が発生しているのが現状です。
ベトナム政府も改革を進めています。渋滞情報を確認できるサービスをはじめ、水上バスの運行も開始しました。
2020年には地下鉄も通る予定です。

日本メーカーの独壇場

ベトナムではホンダやヤマハといった日本メーカーのバイクがほとんどです。
1990年代にホンダが市場に参入しました。当時のバイクは日本円だと17万程度。ベトナム人の月収の4,5カ月分に相当する値段です。
そのため故障の少ない日本メーカー製が大半を占めるようになりました。
バイク=ホンダというのが根強く、「ホンダ持っている?」と聞かれるほどだとか。

ベトナムの交通事情

ベトナムでは日本の交通ルールと優先順位が違います。
日本だと人が優先ですが、ベトナムでは車が優先でその次がバイク、人は最後という順番です。
道路に対しての占有率が高く、スピードのある車が最優先になっています。
横断歩道はほとんどなく、信号も少ないので歩行者が道を渡るのは危険です。日本と同じ感覚で渡ろうとしてはいけません。
渡り方は車、バイクが途切れたところを狙い、ゆっくり歩いて渡ります。
ゆっくり渡る理由は、急ぎ足だとバイクが避けられないからです。バイクは歩行者を上手に避けてくれます。

バイクを複数人で乗っているのをよく見かけますが、3人や4人乗りまでいます。さらに両手には大きな荷物を持っていたりします。
理由として子どもは2人まで乗車人数に含まれないため。日本人からすると危険に思われますが、バイクが普及しているベトナムならではのルールです。